展覧会までの一般的な流れ
ギャラリーで個展やグループ展を開催するまでの一般的な流れについて説明します。
⏳ 半年~1年前
何を展示するか考える
会場を申し込む時に展示予定の作品を審査されることがあります。
展示までに入れ替えはあるでしょうが、仮で作品を選んでおきましょう。
会場を予約する
ギャラリーは半年から1年程度先の日程を押さえるのが一般的です。
直前で空きがあると安く利用できる場合もあります。実際にギャラリーを見学して選びましょう。
※Space KURURUでは展示作品が一部しか決まっていなくても審査可能です。見学もお気軽にお越しください。
⏳ 3ヶ月~半年前
作品制作を進める
会場が決まれば、具体的なイメージもわいてきます。
会場に応じたサイズ、点数、加工方法などを考えつつ展示直前まで作品を制作していきます。
タイトルなどを考える
展覧会のタイトル、アーティストステートメント(展覧会についての文章)、作家プロフィールなどを考えます。
DM(案内ハガキ)などに使うメインビジュアルも選びましょう。
オリジナルグッズを製作する
グッズなどの販売も行う場合は、早めに制作にとりかかりましょう。
※Space KURURUでは、作品の販売はもちろんオリジナルのグッズ販売も可能です。
⏳ 2~3ヶ月前
タイトルなどを最終決定する
正式なタイトル、文章、メインビジュアル(DMの画像)などをギャラリーに提出。
ギャラリーのサイトにも情報が掲載されます。
DMなどの印刷物を用意する
DMハガキなどの印刷物も2ヶ月前に完成していると、様々な告知に使えます。
過去のDMは活動実績として分かりやすい証拠となるので、プロでなくても作ることをおすすめします。
※Space KURURUでは、ご相談いただければ有料で印刷物のデザイン・作成もいたします。
⏳ 1~2ヶ月前
プレスリリースを送る
雑誌や新聞などに情報を掲載してもらいたい場合は、プレスリリースを出版社や新聞社に送りましょう。
展覧会の情報、作家のプロフィール、参考写真などをまとめて郵送します。
Webメディアに情報提供フォームなどから送信する場合は、画像のダウンロードURLを用意しておくと親切です。
SNSなどで情報発信する
SNSで積極的に展示のアナウンスをしましょう。
アカウント名に(9月4~10日 府中で個展)など展示の日程を入れるのもおすすめです。
DMを置いてもらう
展示するギャラリーだけでなく、ギャラリーの近くのお店や、別のギャラリーなどにDMを置いてもらえないか交渉しましょう。
額装屋に相談する
作品の額装を業者に依頼する場合は、加工方法やいつ持ち込めば良いのかなどを相談しておきましょう。
失敗したくない方はプロに頼むことをおすすめします。
※Space KURURUでは、DMの店頭への設置、ウェブサイトでの告知、府中くるるのショップニュースへの掲載などで告知に努めます。
⏳ 2週間~1ヶ月前
DMなどの案内状を送る
DMハガキなどは展示が始まる2週間前くらいに送るのが一般的。
友人・知人、仕事関係の相手、以前展示を見に来てくれた人などに郵送します。
作品の加工を依頼する
額装など作品の展示加工は、加工内容にもよりますが業者に頼んで2週間程度かかります。
自分で加工する場合も間に合うように早めに行動しましょう。
展覧会情報を投稿する
展覧会の情報を投稿できるウェブサイトがあります。
このあたりでめぼしいところに登録して掲載しておくといいでしょう。
※Space KURURUの壁面展示はピクチャーレールによる展示です。業者に伝えて適した加工をしてもらってください。既製品の額を購入して使う場合などは前もってご相談ください。
⏳ 前日~2週間前
展示構成の最終チェック
作品の並べ方などを最終決定します。
現場で順番を入れ替えても問題ありませんが、スムーズに飾り付けるために決めておきましょう。
パネル類を準備する
必要であれば「あいさつパネル」や「キャプション」も準備します。
作品タイトル、解説、画材、制作年、価格などを記した作品の下に貼る小さなボードが「キャプション」です。作品加工と同時に業者に依頼してもいいですし、自作でも問題ありません。
ポートフォリオなどを用意する
過去の作品や実績をまとめたポートフォリオ(作品用のクリアブックなど)、SNSなどを記載した名刺、芳名帳・感想ノートなども用意しましょう。
※Space KURURUでは、大きなパネルを直接壁に貼るのは非推奨です。あいさつパネルにはボードフックなどをお使いください。
⏳ 初日
搬入・展示作業を行う
作品は前日までに送っておくか、当日直接持ち込みます。
レンタルギャラリーでは自分たちで展示作業を行うのが一般的です。
※Space KURURUには有料でスタッフが展示作業、撤去作業をお手伝いするプランがあります。
壁面への展示作業については、基本的に展示サポートオプションのご利用をお願いしています。
会期中
会場に滞在する
交流が目的なら会場に常駐したいところですが、行かないのも自由。在廊日を公開するという方法もあります。
常駐が必須のギャラリーもあります。そういった会場では、自分が行けないときの留守番を友人などに頼んでおく必要があります。
イベントを開催する
会期中にオープニングパーティーやアーティストトークなどのイベントを行えるギャラリーもあります。
会場の様子を撮影しておく
人がいないときに会場の写真を撮影しておきましょう。ポートフォリオやウェブサイトなどに使えます。
※Space KURURUでは、会場への滞在は自由。ウォールギャラリーでは基本的に有料のワークスペースでの滞在となるので、常駐したい場合はご相談ください。イベント開催もご相談ください。
⏳ 最終日
撤収・搬出作業を行う
展示前の状態に戻すのが基本です。
搬出を何時までに終わらせなくてはならないのか前もって確認しておきましょう。
※Space KURURUでは、19時までに完全退出できなかった場合、延長料金(5,500 円~)がかかるのでご注意ください。条件によっては翌日の午前中に搬出を行うことも可能です。(翌日搬出:3,300円)
⏳ 終了後
関係者へのお礼を忘れずに
売れた作品などの発送作業、来場者へのお礼状やお礼メールの送信、協力してくれた方へのお礼をしましょう。
作品を大切に保管する
作品を保存する場合は、湿気のこもらない場所に保管するようにしましょう。
作品を長期保存するための中性段ボール紙でできた専用の保存箱もあります。
作品以外に必要なもの
展覧会までの流れで出てきた、展示作品の他に準備するものをまとめました。
DM(案内ハガキ)
どんな展覧会が、いつ、どこで行われるのかがひと目で分かる葉書のことです。
ハガキサイズ(100×148mm)で作るのが一般的です。
DMを作らずにフライヤー(A6~A4のチラシ)を作ることもありますし、DMとフライヤーの両方を作ることもあります。
ギャラリーや近隣のお店などに置いてもらう、知り合いや関係者に郵送する、会場で記念に持ち帰ってもらうなどいろいろな用途に使えます。名刺代わりや、過去の実績を示す証拠としても使えるので何かと便利です。
拡大印刷すればそのまま看板にも使えます。
SNSでの告知で十分といった場合などは、もちろん作らなくても問題ありません。
あいさつパネルなどのパネル類
入り口付近などに掲示する挨拶文を掲載する「あいさつパネル」をはじめ、作品解説、プロフィールなど読んで欲しいテキストはパネルにするのが一般的です。
のり付きのスチレンボード(発泡スチロールのボード)で作るのが主流です。
作品に文章は必要ないという考えであれば、もちろん無くても問題ありません。
キャプションボード
個々の作品の下に貼る小さなボードのことです。
作品タイトル、解説、画材、制作年、価格などを記載します。
ドキュメンタリーフォトなどの場合は、撮影場所や状況説明などを記載することも。
これも無くても問題ありませんが、グループ展の場合は作者名だけは分かるようにしたほうがいいでしょう。
作品が売れた場合は、キャプションの価格に赤色の丸いシールを貼るのが一般的です。
ポートフォリオ(作品集)
展示と同シリーズの作品、過去の作品、過去の実績、プロフィールなどをプリントしてファイリングしたものです。単純にブックと呼ぶことも。
ポートフォリオ用の大きなファイルもありますが、ビニールの透明度が高ければA4のクリアブックでも十分です。
展示作品以外にも見せたいものがあるなら用意して会場に置いておきます。
芳名帳・感想ノート
来場者に名前や住所を書いてもらうのが芳名帳です。主に次回の展示のDMやお礼状を送るのに使います。
ノートだと誰でも見ることができてしまうため、最近では住所まで書いてくれる人は減りました。
箱とカードを用意して、書いてもらったら投函してもらうのがおすすめです。
住所が必要ない場合でも、感想を書いてもらうためのノートを置いておくといいでしょう。
GoogleフォームなどをQRコードで案内する「オンライン芳名帳」という方法もあります。
販売用オリジナルグッズ
グッズ販売が可能なギャラリーなら、オリジナルグッズを用意しましょう。
画像データから小ロットでオリジナルアイテムを作ってくれる業者があります。
ポストカード、ノート、クリアファイル、キーホルダー、マグネット、Tシャツ、トートバッグなど。
フォトブックも安価で作れるので、作品集を販売するのもいいですね。
特に売りたくないなら、もちろん用意しなくて大丈夫です。
名刺(プロフィールカード)
作家名とSNSアカウントを載せた名刺です。会場に置いて、来場者に持って帰ってもらいます。
展示作品の画像も名刺に載せておくと、後で見返したときに思い出してもらえます。
個展ではDMを持ち帰ってもらえばいいので必須ではありませんが、グループ展などではぜひ用意しましょう。
仕事用などで個人情報が入った名刺が必要なら、別に用意して持っておきましょう。
価格表(プライスリスト)
作品を販売する場合に必要になる、価格などを書いたリストです。
作品名、サイズ、額なしの価格、額ありの価格などを一覧にします。
作品ひとつずつにタイトルが無い場合は、作品の画像を掲載しましょう。
キャプションに価格など購入に必要な情報をすべて載せている場合は、必ずしも用意する必要はありません。
売約済み作品には赤い丸いシールを、商談中の作品には青い丸いシールを貼るのが一般的。
Space KURURUのレンタルギャラリーをぜひご利用ください
店舗壁面を利用したウォールギャラリーと、立体作品の展示販売が可能なイベントスペースがあります。
ジャンル、プロアマ問わずにお使いいただけるレンタルギャラリーとなっていますので、ぜひお越しください。